クジラの油はマッコウとナガスの2種類。用途は燃料油や洗剤、マーガリンなど様々

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存
  • 0

クジラの油というのは現在ではあまり馴染みがありませんが、昔は広く活用されていました。

スポンサーリンク

鯨油(クジラの油)がマッコウ油とナガス油の2種類に分かれる。食用に用いられる油はナガス油

クジラの油、現在では世界的に規制がかかっているのもあり一般的ではありませんが、昔は実に様々なものに活用されていました。

クジラの油は大別して、

  • マッコウ油
  • ナガス油

この2種類にわけられます。

マッコウ油

マッコウ油はハクジラ類のクジラ、マッコウクジラなどから取れる油です。

ハクジラの油は蝋(ワックス・エステル)といった成分を含んでおり、この成分は人間では摂取しても消化することができません。

そのため、食用ではなく工業用の機械油や潤滑油に用いられます。

ナガス油

ナガス油はヒゲクジラ類から取れる油です。
ヒゲクジラではシロナガスクジラなどが有名でしょうか。

こちらの油は人間でも消化できるので食用として使われました。

クジラの油の主な用途など。燃料などとしても広く活用されていた

鯨油の主な使いみちとしては以下のようなものがあげられます。

灯火用の燃料・蝋燭

世界的にみても、もっとも古くからの活用方法として灯火用の燃料があります。

2015_06_01_1_1

画像引用元:Wikipedia

魚を原料にして作った魚油よりも、臭いがきつくないのが利点だったようです。

また、植物を原料にした植物油よりも価格が安いこともあって、庶民の間でよく活用されました。

その様子は日本の江戸時代の川柳にもでてくるほど。
それだけ広く普及していたんですね。

洗剤・石鹸

他の魚などにくらべると、クジラの油の臭いはきつくはありませんでした。

しかし、長時間おくと不飽和脂肪酸によって悪臭を放ってしまいます。どうにかできないか研究がされた結果、固体化すれば臭いが消えることが判明したのです。

これを利用して、1909年にイギリスで鯨油石鹸というものが誕生しました。

火薬

20世紀の初期の頃には鯨油がニトログリセリンの製造にも用いられたようです。

ニトログリセリンといえばダイナマイトの主剤として有名ですよね。何と鯨の油が爆薬になってしまうとは驚きです。

機械用の潤滑油

鯨の油は低温でも凝固しにくいという特徴がありました。

これを利用して、寒冷地での軍用車両などの潤滑油として用いられました。

食用としての油・マーガリン、ショートニングなど

食用としても鯨の油は活躍しました。

現在では植物性油脂を使ったものが大半ですが、昔は鯨油を使ったマーガリンやショートニングがありました。

若い世代の方には馴染みがありませんが、昭和の頃の日本では学校の給食にも「鯨油マーガリン」が出ていたようです。

その他

その他にも鯨油はポマードや化粧品、農業用資材 、界面活性剤など色々なものに使われました。

鯨の油は世界的に見てもよく利用されていたことがわかりますね。

鯨油の現状。大量の石油や技術の進歩による植物性油脂の拡大、規制で姿を消してしまった

鯨油はたくさんのもに使われましたが、これだけ活用の幅が広いと世界中がこぞってクジラを捕獲しようとするわけです。

クジラの乱獲によってクジラが激減してしまい、世界的に商業としての捕鯨を規制する流れになりました。

これに加えて、第二次世界大戦後は大量の石油が安価で入手できるようになった他、技術の進歩によって植物性油脂などの活用の幅が広がりました。

こういった状況から今までクジラの油を利用していた製品の代替物が次々に誕生し、鯨油は商品としても価値が低くなってしまいました。

鯨油を目的としていた捕鯨国も、捕鯨を続ける意義が見出せなくなり現在では鯨油、それを使った製品といったものはほとんど存在しません。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存

フォローする

スポンサーリンク