クジラのひげは皮膚の一部。加工して竿やぜんまい、ヴァイオリンの弓などの用途で使われる

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クジラの「ひげ」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。

しかしクジラの顔に髭なんてありましたっけ……?

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クジラの「ひげ」は「髭」じゃない!皮膚の一部が変化したもので濾過フィルターとしての役割がある

クジラの「ひげ」と聞くとついつい「髭」を想像してしまいますが、実はクジラのひげは「髭」とはまったく違います。

クジラヒゲ(クジラのヒゲ)はヒゲクジラ類がもっている口の中の特殊な器官で、このヒゲは上顎の皮膚が変化してできた器官でヒゲ板とも言います。

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画像引用元:wikipedia

何故そんな特殊な器官が口の中にあるのでしょうか。
これにはクジラの食事方法が大きく関係しています。

クジラはとても大きな生き物ですから、食事をするときはその大きな口で自分よりはるかに小さいオキアミや小魚といった生物を丸呑みする必要があります。

口に含んだ余分な海水はいりませんから、エサだけを濾しとるわけですがそのとき必要なのがヒゲ(ヒゲ板)です。

このクジラヒゲが濾過装置の役割を果たし、エサだけを濾しとって食事をすることができるのです。

こういった食事の方法を濾過摂食と言います。

クジラのヒゲの用途は色々。ヴァイオリンの弓・釣竿やぜんまい、プラスチックと同様に活用された

クジラのヒゲというのはとても弾力性に優れており、加工もしやすくて軽い上に引っ張り強度も高いという、実に優れた素材なのです。

エンバ材とも呼ばれていて、古くから様々な素材に用いられてきた経緯があります。

また、プラスチックなどが普及する以前には工業用素材としての需要も高かったため、捕鯨の重要な目的ともなっていました。

例として、

  • 釣竿の先端部分
  • 衣服整形用の骨(コルセット等)
  • 傘の骨
  • 扇子
  • ぜんまいばね(江戸時代の日本)
  • ヴァイオリンの弓

などがあります。

プラスチックや弾力性のある金属などの新素材が普及した現代ではクジラのひげの需要は工芸的な用途を除けばほとんどありません。

しかしそれ以前はクジラのヒゲはその優れた素材の性質から大変重宝されていました。特にセミクジラ科のものは長くて柔軟だったために需要が高かったようです。

しかし、それ故にセミクジラ科の乱獲という結果に繋がってしまいました。

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